管理職にはなりたくなかったけれど、私なりのリーダーシップを目指しています。

前田愛貴

Aki Maeda

株式会社ロコガイド 

マーケティング支援部 CS(カスタマーサクセス)2グループリーダー

interview

第一生命保険株式会社、株式会社リクルートライフスタイル、株式会社レバレジーズでの営業職に従事後、2016年に株式会社トクバイ(現在:株式会社ロコガイド)に入社、新規と既存営業を経験。カスタマーサクセス部の設立以降、カスタマーサクセスでの営業、マネジメントリーダーとして従事

管理職になったら、メンバーの時は気づけなかったことに気づけるように

現在、営業チームの統括リーダーということですが、実は管理職にはなりたくなかったとか?

はい、もともと管理職に全然興味がなくて(笑)。上の人って大変そうだなっていうイメージしかなかったので、管理職をやる勇気はあまりありませんでした。ただ、メンバーの異動があったり、自分の立場が変わってきたりしたタイミングでお話をいただき、挑戦することになりました。

管理職になってわかったことは、当然かもしれませんが、上の人には「考えがある」ということ。メンバーの時には気づけなかったのですが、リーダーになることでわかってきたことがたくさんありました。大きなミーティングにも入れてもらうようになり、他部署からの情報も知れることで、会社全体を俯瞰で見られるようになったのも、すごく良かったことだと感じています。

一方、メンバーの育成などは、まだまだ難しいなと思うことは多いですね。でもその点も含めて多少は成長できているかなと自分でも思えるようになりました。

ご自身でもクライアントを持っている、いわゆる「プレイングマネージャー」ですか?

そうです。自分でもクライアントさんの担当を持ちながら、メンバーに同行したり、メンバーが担当しているクライアントにも対応したりしています。

それ以外にも「おいしいもの総選挙」という全社の横断プロジェクトに参加したりと、業務は多岐にわたります。私としては、メンバーのことももっと見てあげたい、でも自分のクライアントさんとももっともっと向き合いたい、というのが少しジレンマにはなっていますね。

どんなリーダーでいたいと思っていますか?

性格的に怒れないタイプということもあり、基本的に怒ることはないです。私自身は先輩からすごく厳しく育てられたし、厳しさは大事と思っているのですが、自分はそうしてないですね。

私のマネージメントスタイルは、「自由と責任」かなと思います。メンバーには自由にしてもらっていいと思うのですが、仕事はきちんとしなければならないものだし、成果は出さなければいけない。自由と同時に、その責任をしっかりと持ってもらいたいと考えています。

上司に対しては、私は比較的男性が多い環境で仕事をしてきているのですが、「媚びない」ということを大切にしています。男性上司から強めのコミュニケーションをされると、特に女性はビビってしまうというか、萎縮してしまうこともあると思うんです。でも、ビビってペコペコしないというか、そのままでいくようにしています。実は上司の方もそうしてほしいと思っている人が多い気がします。

あまり人に指摘をするのが得意じゃないと聞きました。

はい、でも頑張っています(笑)。言わなければならないけれど、叱らないで指摘するのは難しい…。人によっては納得しないと聞いてくれない人もいるし、怒ったところで響かない人もいるので、なるべくその人の性格を考慮して伝えるように努めています。

とはいえ、そうとばかり言っていられないときもあるので、自分を制して「今日こそしっかり言おう」など、強い気持ちで対応する時もあります。

ゼロから立ち上げた「おいしいもの総選挙」。クライアントにもユーザーにも大好評!

悩みながら取り組んでいらっしゃるのですね。ところで、先ほど少しお話に出た、「おいしいもの総選挙」にもリーダーとして参加されています。どんな企画ですか?

▲CS担当のメンバーたちと。クライアントのために何ができるか、どんなことを提案するかをみんなでディスカッション。前田さんがいる会議はいつも和気藹々!

トクバイと関係のあるスーパー様に、イチオシの商品やPRしたい商品をエントリーいただき、その商品に対してユーザーさんに投票をしていただくという企画が「全国スーパーマーケット おいしいもの総選挙」です。投票数に合わせて受賞商品を決めて、表彰式を行わせていただきます。

昨年1回目を開催させていただいたところ、非常に好評でした。クライアントさんからもユーザーさんからも喜ばれて、社内的にもすごく盛り上がったので、今年も2回目を実施させていただきました。

クライアントとユーザーが双方から参加するこの企画は、ロコガイドとしても初めての挑戦でしたし、ゼロからの立ち上げでした。2回目の今年は規模をさらに大きく実現できたことが非常に良かったと感じています。実際にクライアントさんからも「こういう企画を待ってたんだよ」とか「また次も参加したいです」というお声もいただくことができ、私としては非常に楽しく、やりがいのある企画になりました。

また、これをきっかけにデザイナーや広報など、今まであまり関わってこなかった社内の人たちとも密なコミュニケーションを長時間持つことになり、自身の知識や仕事の幅を広げることもできました。

そのあと、他のことでも社内の人たちに相談しやすくなったというのも参加してよかった点ですね。当時アサインしてくれた上司に感謝しています。

ゼロからの立ち上げ、しかもクライアントさんを巻き込むのは大変だったのではないでしょうか?

​​実は、クライアントさんへのレポートにはまだまだ課題があると感じていました。オンラインのサービスですから、ユーザーさんが見てくれたPV数や、お気に入り登録者数といった数値レポートはもちろんできるのですが、それ以上の情報提供がなかなかできなかったんです。ですから「本当にトクバイってユーザーに届いてるの?」といったお声をいただくことも…。

そういう中で、ユーザーさんがちゃんと見てくれて、商品を知ってくれて、投票をしてくれるというこの企画は、ユーザーさんの声をクライアントさんに届けるために絶対に成功させたいと思いました。自分が関わることでクライアントさんに参加してもらうことができれば、さらに良い相乗効果を生めると思いましたし、それが強いモチベーションになっていたと思います。

▲2023年6月29日、銀座で行われた「第2回おいしいもの総選挙表彰式」。クライアント様の喜ぶ姿を見るのが営業として至高の瞬間。

メンバーの協力を得るのは問題なかったのでしょうか?

営業チームは、最初はちょっと面倒くさいなという感じもあったと思います。なので、とにかくお願いベースで協力してもらいました。でも、当時の私のチームでは和気藹々と「ここの商品、めっちゃ良さそうじゃないですか」とか「エントリーしてもらいたいですね」などとみんなで盛り上げていきました。

そして、他のグループの営業メンバーにも、投票が始まってから集まってきたユーザーさんの声や、総選挙を通じて起こっていることなどの情報を、随時共有していきました。少しでもこの企画が、クライアントさんとのコミュニケーションの中で喜んでもらえたり、アイスブレイクになるなら、営業としていいツールにもなるという発見もありました。

クライアントとの会話はやっぱり楽しい。提案が通ったり、成果が出るとさらに嬉しい!!


▲出張でリアルに会うことも多いですが、もちろんオンラインミーティングや電話での商談も。

クライアントさんとのコミュニケーションは最も大好きな仕事の一つ。

そんな前田さんが仕事をしていて楽しいな、と思うことってどんなことですか?

基本はクライアントさんと会話すること自体がすごく好きなので、そこが楽しいです。自分が提案したことをそのまま取り入れてくださったり、こちらのプランが成果として実ったりすることもすごく嬉しいです。

例えば、今のプランの前にも一度プラン改定をしているのですが、この時なかなか成功事例が出なかったんです。そのため仮説ベースに提案をさせていただいたのですが、それが「女性目線ですごくいい」と言っていただけて、事例はないのに掲載を決めていただけました。その場で「これでいいよ」って言っていただけたのは初めてだったので、とても嬉しかった記憶があります。

単純にプランのポイントだけをお伝えするのではなく「女性って、こういう観点でお店を選んでいます」とか「価格だけじゃなくて価値訴求も大事です」といったところを、過去のアンケート調査から根拠も加えた資料を出し、「私だったらこういう使い方をします」とお話しさせていただきました。そうしたところ「競合からはそういう提案があまりない」「そういう話をしてもらえるのが嬉しい」と言っていただけたんです。

それがトクバイの“カスタマーサクセス”のお仕事なんですね?

そうですね。カスタマーサクセスの部署ができたのが3年くらい前なのですが、その時からこういった動き方をしています。

この仕事は自分に合っているなと感じています。お客様にトクバイを使っていただいて、店舗の売上が上がったり、来客が増えたりするところまでをサポートできるのが超理想です。なので、それに向かって頑張りましょうというチームになっています。

トクバイで働く魅力ってどういうところでしょうか?

すごく自由にやらせてもらっていると感じています。もちろん今はマネジメントする立場ではあるのですが、提案の仕方やクライアントへの接し方などを特に強く指示されたことはありません。

自分で目標を決め、それに伴う行動計画を決めて動かせてもらっています。

自由な分、もちろん自主性は必要ですが、自分でどんどん動きたい人には楽しい環境だと思いますね。

ご結婚されているということですが、ワークライフバランスは取れていますか?

残業はゼロではありませんが、自分自身は忙しいのが嫌いではない方なので、全然大丈夫かな。リモートワークも多いですが、出社している時は、夫の会社が近いので、帰りに待ち合わせてご飯を食べて帰ったりしています。

土日は仕事はしないようにしていて、カフェやスーパーへ行ったり、映画館へ行ったり。家でボーッとするよりは出かける方が好きなので、基本的に出かけています。休日も、大体スケジュールを決めて動いちゃう方です。なんかもったいないと思ってしまうたちなので、予定を詰めちゃってます。

趣味はありますか?

旅行ですね。道の駅の会員になっています。年間いくらか払うと会員になれて、道の駅全国マップみたいなのがもらえるんですよ。なかなか行かれないんですが、マップを眺めながら、ここ行きたいなとかだけ考えていたりします。最近の道の駅ってすごく新しいものがあったり、いろいろと頑張っているので、行くのがすごく楽しみになってます。

あんまり仕事と境界線がないので趣味というのではないのかもしれませんが、基本的には楽しく働きたいとか、自分が楽しいことをしたいと思っています。頑張って辛い思いをしながら仕事をするというよりは、仕事だと思わずに全体的に楽しんじゃうというような感じでしょうか。

また、趣味といえば、競馬も好きです。馬を見るのが大好きだからなのですが、会社の競馬好きな女子メンバーとたまに競馬場に行ったりもしています。

お仕事のお供はありますか?

前田 お茶を楽しみにしています。紅茶が多いのですが、日本茶とかもすごく好きで、いろんなバリエーションを揃えています。出張で地方に行ったときに買ってきたり。この地方はお水がおいしいからこういうお茶なんですよとか、地域との出会いの体験がすごく好きで、そういう面でお茶にどんどんハマっていきました。

取材:尾崎真佐子 撮影:三上望

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