サッカー選手を目指していた頃と今、どちらもやりたいことは変わらない
伊藤 俊輔
ITO SHUNSUKE
2023年入社
※この記事は内定時に作成されたものになります
くふうカンパニー初の新卒社員となる2023年入社予定の内定者にインタビュー。経営者候補として採用された7名のメンバーを紹介します。
3人目の伊藤俊輔は、5歳からサッカー選手を目指し、サッカー漬けの日々を送っていました。残念ながら怪我により夢を断念した彼が、新たに見つけた夢について聞きました。
プロフィール
中央大学経済学部国際経済学科4年生。「俊輔」は伊藤博文の幼少期の名前が由来。
5歳からの夢「サッカー選手」を20歳で断念
伊藤さんはずっとサッカー選手を目指していたんですよね。
はい。5歳の時、父の仕事の関係でイタリアに住んでいたのですが、その時に見たACミランの選手、カカに憧れたのがサッカーを始めたきっかけです。
ゴールを決めるたびに観客やチームメイトが喜ぶシーンが印象的で、それ以来ずっと夢は「みんなを喜ばせることができるサッカー選手になりたい」でした。
中学ではジュビロ磐田のユースに入り、高校ではレベルの高い環境を求め、4年間スペインへ留学もしましたが、20歳の時、怪我をしてしまって。満足できるプレーができなくなり、違う夢を見つけようと思い帰国しました。
それだけ力を入れていたサッカーを諦めざるを得なかったのですね。ショックも大きかったのではないですか?
もちろん悔しい思いはありましたし、落ち込みました。でも、それまでサッカー選手になるためにあらゆることに挑戦してきたので、出し切った気持ちもあったんです。
ずっと全力でやってきた自負があったので、そのぶん踏ん切りがつけやすかったのかなと思います。周りの人たちの支えも大きかったですね。
帰国後は何をしたのでしょう?
明確なやりたいことがなかったので、まずは社会を知ろうと思い、人材コンサルティング会社で2カ月ほどインターンに参加しました。それまではずっと「サッカー選手になる」という目標を持って生きていたので、新たな目標がないと次のステップに踏み出せないと思ったんです。
いざインターンを通じて社会に触れてみると、周りの社会人の方と比べて自分には知識も経験も圧倒的に足りないことがわかりました。これまでサッカー一筋だったので、小さい範囲の世界しか見られていなかった。
そこで社会を動かしている経済について学ぼうと考え、受験勉強を始めて大学の経済学部に進学しました。
大学時代はどのようなことに力を入れてきましたか?
弁論部での活動です。社会問題をどう解決したらいいのか、あるいは自分の価値観を周りに共感してもらうにはどういう伝え方をしたらいいのかなど、弁論を作り、発表する部活です。
社会についてより詳しく知る機会があり、いろいろな価値観を持つ仲間と一緒に社会問題について話し合うことができる。自分に足りない部分を補えると思って選びました。
それまでは漠然と見ていたニュースも、「なぜこの出来事が起きているのか」「この問題を解決するにはどうしたらいいんだろう」など思考が広がるようになり、全日本学生弁論大会では3位の成績を納めることもできました。
ただ楽しいものだったサッカーも、例えばスポーツ選手は他の職業と比べてストレスを抱えやすく、うつ病や依存症の発生リスクが高いことを知りました。自分が目指していた華やかな世界のさまざまな問題も見え、新しい世界の見方ができるようになったと思います。
視野を広げてくれた「ユーザーファースト」の考え方
就職活動はどのような軸で行いましたか?
軸は「自身で新たな事業を作り出せる環境」です。弁論部では社会課題の解決策を考え、語るだけだったので、今度はそれを行動に移したい思いがありました。
社会課題の範囲は非常に広いので、あらゆる領域で課題解決ができる人を目指すべく、携われる領域が幅広いコンサルティング会社を中心に見ていましたね。
くふうカンパニーと出会ったきっかけは何だったのでしょう?
コンサルティング会社数社から内定をいただいたのですが、「若手のうちは補助的な役割をしながら経験を積んでいくことも多い」と実際にコンサルで働いている方から聞きました。
僕は実践的な仕事を通じて早期に成長したいと考えていたので、それでは自分が描いている成長は望めないかもしれないと感じ、新規事業に携わるチャンスがありそうな事業会社を見始めました。
そんな中、就活エージェントから紹介してもらったのが、くふうカンパニーです。正直に言うと、たくさんの領域でいろいろな事業をやっているので、最初はどういう会社なのかあまり理解できていなかったなと思います。
ただ、新規事業開発や起業を奨励している会社ではあったので、まずは面接を受けてみることに決めました。
面接に進んでみて、印象はどのように変わりましたか?
印象に残っているのは、二次面接です。
僕は社会課題への関心が強いこともあり、今苦しんでいる人を救うことだけに焦点を当てていました。マイナスの状況にいる人たちを標準にまで戻すために「どう解決するか」を中心に考えていて。
それに対してZaimの取締役の石渡さんは、「ユーザーファーストには、マイナスをゼロにするだけでなく、ゼロをプラスにして、人々をより幸せにする考え方もある」とお話してくださいました。その考え方はとても新鮮でしたし、視野が広がったように感じました。
また、この面接では3名の経営陣の方が面接官だったのですが、他のお二人はまた違う考え方を持っていました。さまざまなバックボーンや知見を持った経営者の皆さんから直接お話を聞くことができたのはとても良い機会だったなと思います。
最初は経営陣の方が3人も現れたのでちょっとびびりながら参加したのですが(笑)、そこで志望度も一気に上がりましたね。
伊藤さんは5社から内定が出ていましたよね。最終的にくふうカンパニーを選んだ決め手は何でしたか?
大きく二つあります。一つは、経営陣との距離の近さです。経営陣と一緒に仕事をする機会があり、そこから直接吸収できる環境は、まさに僕が求めていたものでした。
もう一つは、仕事が限定されていないことです。多くの会社は、営業は営業、マーケティングはマーケティングと、職種が分かれていると思います。一方、くふうカンパニーは自分が挑戦したいことに応じて、さまざまな仕事を割り振ってもらえそうだと感じました。
新規事業をつくるために必要な幅広い能力を、くふうカンパニーでなら身に付けられるんじゃないか。そう思えたことが大きかったです。
夢に向けて努力できるのは、自分の強み
2022年8月末から週3回、Zaimでインターンが始まりました。実際に働いてみて、どうですか?
先ほどお話しした石渡さんと一緒にお仕事をさせていただいているのですが、毎回ミーティングの時間を設け、そこで僕の疑問に答えてくださっています。イメージ通り経営陣との距離は近いですし、皆さんの実際のお仕事ぶりを間近で見られるのは本当に貴重です。
また、「本当にこんなところまで任せてもらえるんだ」と驚くほど、いろいろな業務を経験させてもらっています。今はZaimのSNS運用と、アプリのUI改善に携わっていますが、さらにくふうカンパニーの新卒採用セミナーの企画もしています。
インターンの目標はありますか?
まずはそれぞれの業務について、高い視点で理解できるようになることが目標です。
「経営に関する書籍ディスカッション」という、代表の穐田さんや他の経営者の皆さんと僕ら内定者で、一冊の本について議論をする時間が定期的にあるのですが、そこで「社員と経営者の違いは視点にある」と穐田さんがおっしゃっていたのが印象に残っています。
ただ仕事をするだけでなく、この仕事が会社全体にどう生きているのか、社会がどう変わるのか、そこまで考えるのが経営者の視点。そう聞いてなるほどと思いましたし、僕もその視点を持てるようになりたいと思いました。
そのために、ただ仕事をするだけではなく、目の前の作業が事業にどう影響しているのか、ユーザーにどう作用するのか、意識して考えるように努力しています。
くふうカンパニーを一言で言うと、どのような会社でしょう?
「お金がもらえるビジネススクール」だと思います。
経営者との距離が近く、実際に仕事をしている姿を見ながら、そこから直接学びを吸収できる。自分がやりたいことに挑戦する機会をいただけて、それを実現するために必要な学びの場もあちこちに転がっている。
こういう環境は、なかなかないのではと思います。自由度が高いぶん、自分次第でたくさんの経験が得られます。
まだインターンですけど、すでに自分がやりたいことをやれる環境で、自分が日々成長している感覚があります。大変ではあるけれど、やりがいは非常に大きいです。
伊藤さんは経営者候補として採用されましたが、起業や経営者になることについて、どう考えていますか?
関心はありますが、あくまで社会課題を解決する手段の一つだと思っています。
まだ知られていない社会課題に苦しんでいる人たちはたくさんいて、そういったところに手を伸ばせる人になりたい。それが今の僕の夢であり、その夢をかなえる手段の一つが起業だと思っています。
最後に、入社後の目標を教えてください。
自分で事業をつくり、その事業を拡大させることです。
今僕が興味のある分野は、介護や教育。特に介護は、母がちょうど祖母の介護で大変な思いをしている最中なので、そういった方たちを楽にする事業をやりたいと思っています。
そうやって新規事業を起こす経験を積み、社会の人々が幸せになれるサービスをたくさんつくっていけたらいいですね。サッカーをやっていた時から、僕は人の喜ぶ顔を見るのがずっと好きなんです。
僕はポジティブな性格ですし、行動力もあります。自分がやりたいことが明確であれば、どんなことでもできる。
サッカーをやっていた頃も、「今日の試合はこれを意識する」「1年後はこういうプレーができるようになる」と、段階ごとの目標をサッカーノートに書いて、夢に向けて細かく計画を立てていました。
高校を辞めてスペインに行ったのは想定外でしたが、急に舞い込んだチャンスに飛びつけたのもまた、「サッカー選手になる」という最終的な目標が明確にあったからだと思っています。
うまくいかないときは落ち込みますが、それも「じゃあどうしたらうまくいくのか」と切り替え、動き続けてきました。そうやって夢に向けて努力できるのは、自分の強みでもあります。
サッカー選手を目指していた頃から、僕がやりたいのは「周りの人に喜んでもらう」ことです。これからは事業を通じて、それを実現したいと思っています。
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取材・文/天野夏海